エレファント

監督:ガス・ヴァン・サント
まず誤解していたこと一つ。コロンバイン高校の乱射事件を映画化したのだと思ってました。どうやら違っていた様です。確かに、コロンバイン高校の事件が基にはなっているけど、監督風にアレンジされた架空の高校を舞台にした、本物の高校生を描いた映画でした。
この映画いい。音楽がよかった。ベートーベンの「月光」が使われているんだけど、これがかなり効果的。
この映画での乱射事件の首謀者が事件当日以前に、家で弾くピアノがホントいいの。実際にこの男の子が弾いてるのだけど、聴いてて不覚にも涙が出てきそうになった(ちなみに「エリーゼのために」から始まりベートーベンの「月光」で終わる)。
ピアノを弾いてたこの男の子、人を撃っていくうちに段々顔つきかわっていく。彼はもし望めばいい俳優さんになるのだろうけど、繊細な感じの子だったし、いきなりこんなハードな役やってるから、役者なんてやらないかも。
あと写真を撮りまくってる男の子のブレスレットがなんとフォーク。ただのフォークを丸く曲げただけなのに、なんか様になってたあたり、若い子ゆえにできることね、と思いましたね。